2007年02月07日
喜びと悲しみのシルビアターボC マーチ85G

日本人初の4輪世界選手権優勝者・星野一義。
世界耐久選手権WEC japanは、F1が開催されていなかった当時唯一の世界と日本を結ぶ4輪レースだった。ル・マンで活躍するマシン&ドライバーvs日本メーカー・マシン&日本人ドライバーの対決構図は、ファンにとっては年最大の楽しみでもあった。まだ学生で小遣いも少なかったが、夏の8耐と秋のWEC japanのためにせっせと貯金して観戦に出かけた。
'85年のWEC japanは豪雨のために周回数が減らされた。世界選手権を転戦するチームは早々とピットに戻ってリタイア。高いチケット代を払っているのに国内耐久と同じ内容になってしまった。いや、周回数が少ない分、割高である。もう不満ブーブー。雨もひどいし「そりゃないよ」という感じだ。
リタイアする外国勢を尻目にシルビアニチラターボC・マーチ85Gを駆る星野選手は大雨の中を飛ばしに飛ばしまくっていた。「ポルシェやジャガーの外国勢がリタイアしなくても追いつけなかっただろう」と言わざるを得ないほど。あれだけ路面に水が流れている状態で走る事はかなりテクニックと集中力が必要だっただろう。さすがは日本一速い男!
本来は3人体制なのだがレースがスプリント化したため、たった一人で走りきった。後に「交代するはずだったが急に作戦を変えられ怒った」と語っている。しかし見ている側はピットインしたのに交代せずに再スタートしたので「うぉッ星野行ったよ!」と驚いていたのだった。
コンビニ限定トミカの「星野一義ヒストリーコレクション」6種内の1台。これは以前に発売されていた長谷見選手のトミカリミテッドGr.Cボックス2台組みのスカイラインターボCを流用したもの。名称は異なるが車体は同じなのでOK。星野ファンにとっては必要な1台だ。最初に購入した3個の中に入っていたのは嬉しかった。
ライト部は黒塗装。ワイパーも印刷。インテーク部分も黒にせずボディと同色で手の抜きどころがトミカらしい作りである。フロントインテーク下部分はウイングらしく“仰角”が付いている。リアウイングも富士仕様のためフラットになっているところは良い。他のサーキット仕様では意味が無いのだから。
日本人、しかも星野選手が世界選手権優勝の喜びと外国勢総リタイアと周回数減少の悲しみ―。入り交ざった複雑な気持ちを思い出させてくれるマシンだ。

シルビアの名を冠しているが車体はマーチ社製。エンジンのみニッサン製
ニチラ(日本ラヂエーター)は後のカルソニック
